エクセルの長くなったスクロールバーを戻す

Excelを使っていると、セルにデータがないのに、スクロールバーが長くなって(つまみ[ノブ]が短く)なって、元に戻らなくなることがあります。ここでは、二つの解決方法を説明します。

最初の解決方法は、最後のセルを削除する方法です。しかし、この解決方法をおこなってもスクロールバーが戻らない時があります。そんな場合の解決方法を二つ目の方法として説明します。

スクロールバーが長くなる理由

原因は、操作を誤ったりして離れたセルに値を設定してしまっていることです。

Excelは、入力された行と列から最も右下のセルを「最後のセル」として保持しています。この位置からスクロールバーの長さを決めています。このため、下の図のように「最後のセル」が下の方になるほど、スクロールバーが長くなります。これは横(列)も同じです。

しかも、Excelは、入力されたセルを覚えているので、Deleteキーでセルのデータを削除しただけではスクロールバーはもとに戻りません。なので、セル内にデータがあるかではなく、Excel がどのセルを最後 のセルとして認識しているかでスクロールバーの長さが決まります。

解決方法1 最後のセルを削除する

最後のセルを削除するには、リボンの [ホーム]-[検索と選択]をクリックして、「条件を選択してジャンプ」をクリックします。選択オプションダイアログ ボックスで、「最後のセル」を選択してOKをクリックします。


これで、Excel が覚えている最後のセルが選択されます。

このセルがある行を削除してください。横方向(列)のスクロールバーが長くなってしまっている場合は、行ではなく列を削除します

  

行(または列)を削除しただけではスクロールバーは元に戻りません。必ず、ファイルの保存を行ってください。


解決方法2 削除してもスクロールバーが長いままのとき

解決方法1でも、スクロールバーが長いままの場合があります。この場合はメモが原因です。(メモは以前のExcelでは、コメントと呼ばれていたものです)

このメモが下のように離れた位置にあると、最後のセルとは関係なくメモの表示される位置まではデータがあるように扱われます。その結果、解決方法1で最後のセルを削除してもスクロールバーは戻りません。

 

解決方法は、メモの表示場所を移動することです。 メモの数が少ないときは手で移動して保存するとスクロールバーが戻ります。

メモを表示する

メモがどこにあるかわからない時は、リボンの [校閲]-[メモ]-[すべてのコメントの表示]で表示できます。

メモがたくさんあって手で移動するのが大変な時は下の方法で、まとめて移動することができます。

メモをまとめて移動する

最初に作業用の新しいシートを作ります。

次に、左上の隅をクリックして、シート全体を選択します。

シート全体を選択した状態でコピーします。(コピーするのは新しく作った作業用シートではなく、元のシートです)

 

新しく作った作業用シートの左上の隅をクリックして、シート全体を選択します。


シート全体を選択した状態で貼り付けします。(貼り付けするのは、新しく作った作業用シートです)


シート全体を選択した状態のまま、切り取りします。


次に元のシートに、シート全体を選択した状態で貼り付けします。


最後に作成した作業用のシートを削除して終わりです。

これで、離れた場所にあるメモがセルの近くに移動します。

これは、「メモがあるセルをコピーすると、メモの表示位置がセルの近く自動的に変わる」という特性を利用しています。この特性はシート全体をコピーするときではなく、ひとつのセルをコピーするときでも同じです。