Thunderbirdで送ったメールに入る不要な半角スペースの対策
Thunderbirdでテキストメールを編集していて、1行が長くなると自動的に折り返(改行)してしまいます。
また、この折り返しのせいで送ったメールに変な半角スペースがはいってしまったりします。
これは、Thunderbirdがデフォルトでは72文字(全角で36文字)で折り返す設定になっているためです。
この記事では、Thunderbirdで自動的に改行する1行の文字数を変更する方法を説明しています。
解決方法
簡単に改行する1行の文字数を変更する設定項目がないため「設定エディター」というものを使う必要があります。
下の手順で設定を変更します。
- 上部メニューの「ツール」→「設定」を選択します
あるいは、右上メニュー[≡]→「設定」を選択します。
- 「一般」→ (で一番したまでスクロールして) →「設定エディター」を選択します。
- 検索欄に「mailnews.wraplength」と入力して、鉛筆マークを選択します。
- 値に0を入力して、右側の✔マークを選択します。
- ☓ボタンをクリックして「設定」タブと「高度な設定」タブを閉じてください。Thunderbirdを再起動してなくても設定は反映しています。以上で設定は終わりです。
補足情報
影響はテキストメールだけ?
影響があるのはテキストメールだけです。
なぜThunderbirdは自動で折り返すの?
1行が長すぎると読みにくいという理由ですが、昔はディスプレイに表示できる1行の文字数が少ない(半角で80文字)などもあって、1行をあまり長くしないというルール/マナーがありました。
しかし、昔と違って今はスマートフォンやタブレットもあります。スマートフォンとパソコンでは、画面の横幅が大きく違うので、パソコンに合わせて文の途中で改行するとかえって読みづらくなることもあります。
このため、最近では文の途中で改行はしないという考え方もあります。
しかし、今でもパソコンが一般的なビジネスメールでは全角20文字から35文字(半角で40〜70文字)くらいで改行するのがいいようです。
豆知識:RFCって何?
RFC(Request for Comments)は、インターネットで用いられるさまざまな技術の標準化や運用に関する事項など幅広い情報共有を行うために公開される文書シリーズです。
でも、なにかよくわらないですよね。実はRFCが何かを説明するのは簡単ではありません。
誤解を恐れないで、あえて一言で言えば「RFCはインターネットの規則・決まりごとを定めたもの」です。(もちろん、本当はそんな単純な話ではありません)
結局RFCってなんだろう?と思った方は、同じくJPNIC(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)がRFCってなに?というページを公開しているので読んでみてください。
なぜ72文字?
メーラーによってデフォルトの設定は、半角で72文字だったり76文字だったりと幅があります。この1行の文字数は厳密な決まりというよりはマナーのようなものなので1行何文字かの考え方には幅があります。
上に書いたように、RFCでもいくつか文字数が推奨されています。例えば、以下のように推奨されています。
RFC番号 | 文書名 | 推奨文字数(半角) |
---|---|---|
RFC1521 | Appendix B -- General Guidelines For Sending Email Data | 76文字 |
RFC1855 | Netiquette Guidelines | 65文字 |
RFC2822 | Internet Message Format | 78文字 |
Thunderbirdの72文字は見つかりませんでしたが、Thunderbirdの前身となった Netscapeの時代から72文字だったようです。
設定変えてないけど、改行されないけど?
上に書いたように、HTMLメールでは改行されません。
しかし、テキストメールでも「必ず72文字で折り返す(改行する)」というわけではありません。
一言で、「こう!」と説明しにくいのですが、実際に試してみると下のような動作でした。
- 半角英数字だと改行しない
- 半角英数字でも空白(スペース)があれば改行する
- 全角は空白(スペース)がなくても改行する
- 全角でも数字(0,1,2,・・・)なら改行しない